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フレイルを予防する体づくりー身体活動と運動

  • 執筆者の写真: 康弘 若菜
    康弘 若菜
  • 5 日前
  • 読了時間: 3分

 高齢者の身体活動が健康に与える影響について、近年さまざまなことが分かってきました。厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023推奨シート:高齢者版」の中で、「高齢者における身体活動と総死亡および心血管疾患死亡との量反応関係」が書かれています。




1.何もしないより少しでも身体活動を行うことで死亡リスクが大きく低下する

2.推奨量を満たすことで死亡リスクはおおよそ30%低下する

3.推奨量を超える身体活動でも死亡リスクのさらなる低下が期待できる

4.やりすぎに相当する身体活動量はまだ明らかとなっていない



 日本でのガイドライン改訂にあたり、高齢者に特化した身体活動が健康に与える影響に関して、まだまだエビデンスは十分には得られておりませんが、ひとつの目安となることは事実です。高齢でも適度な運動を続けることが大事、この事実は変わりません。


 それでは高齢者に必要な身体活動・運動の推奨量はどのくらいのものでしょうか?


健康づくりのための身体活動・運動ガイド 推奨事項2023
健康づくりのための身体活動・運動ガイド 推奨事項2023

目次
<成人・高齢者の身体活動・運動の目安>
<多要素な運動が必要>
<多要素な運動の健康効果とは>
まとめ

<成人・高齢者の身体活動・運動の目安>

◇ 高齢者では、歩行またはそれと同等以上の(3メッツ以上の強度)身体活動を1日40分以上(1日約6000歩以上)、筋力トレーニングを週2~3日行うことを目安とする

◇ 高齢者以外の成人では、歩行またはそれと同等以上の(3メッツ以上の強度)身体活動を1日60分以上(1日約8000歩以上)、筋力トレーニングを週2~3日行うことを目安とする

◇ メッツ(METs)とは、安静に座っている状態を1メッツとして、さまざまな活動がその何倍のエネルギーを消費するか示した活動強度の指標


 2023年の推奨事項では、歩行といった有酸素運動と筋力トレーニングのような無酸素運動を組み合わせて、数値目標を提示したことに意義があります。高齢者であっても適度な運動を続けることが、健康維持には大切であることを示しています。


<多要素な運動が必要>

◇ サーキットトレーニング(複数の筋肉トレーニングと有酸素運動を組み合わせる)のような有酸素運動、筋力トレーニング、バランス運動を組み合わせて実施する運動や、体操やダンス、ラジオ体操、ヨガなど多様な動きを伴う運動が必要

◇ とくに高齢者では筋肉を鍛えること、バランスや柔軟性を高める工夫が必要


<多要素な運動の健康効果とは>

◇ 高齢者では多要素な運動を行うことにより、転倒リスクが12~32%、転倒・骨折のリスクが15~66%低減した報告あり

◇ 報告のうち科学的根拠となるランダム化比較試験の運動プログラムの採用された頻度は週3日が最も多い

◇ 年齢に応じた量や強さ、多要素な運動と健康効果の量反応関係等はさらなるエビデンスが必要


 高齢者にとって有酸素運動と無酸素運動を適度に取り入れたサーキットメニューを考慮する必要があるといえます。今後さらなる検討が必要となるでしょう。



まとめ

・高齢者では3メッツ以上の身体活動を行う。具体的には歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を1日40分以上行うことを推奨(1日約6000歩以上)

・でも多く身体活動・運動を生活に取り入れることで、さらなる健康効果が期待できる

・多要素な運動を取り入れる

・多要素とは筋力・バランス・柔軟性など複数の要素を考慮する

・身体機能の低下している転倒などの安全性に考慮する

・座位行動の時間が長くなりすぎないように注意する

・大切なことは今より少しでも体を動かすこと


 本サイトでは高齢者のフレイル・オーラルフレイル予防に向けて、エビデンスに基づいたトレーニングのメニューを考えていきたいと思います。



次に続く









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