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新しい糖尿病・肥満症治療薬の件

  • 執筆者の写真: 康弘 若菜
    康弘 若菜
  • 3 日前
  • 読了時間: 3分

 最近話題となっている2型糖尿病治療薬マンジャロの件で、興味ある記事を見つけました。マンジャロに代表されるGLP-1治療薬は小腸から分泌されるホルモンで、膵臓に作用し血糖値が高い時にインシュリンの分泌を促す作用があります。この作用をGLP-1受容体作動薬として利用することで、強力な血糖改善効果や体重減少効果といった作用に期待して糖尿病治療薬として使われています。


 世界的なマーケッティングリサーチ会社イプソスのデータに基づいて、社会情勢をデータで読み解くサイトを運営しております、本川裕先生「社会実情データ図録」の記事内容を抜粋しました。医療に限らずさまざまな分野においてデータを集め分析する仕事を行う時には、集めたデータに潜む社会実情を背景に汲んだ分析が大事であることを、本川先生のサイトから学ぶことができると思います。ぜひご一読ください。




目次

<GLP-1治療薬の情報ルートは?>

<肥満が深刻な国ほどGLP-1治療薬を知っている>

<GLP-1治療薬の周知度の国際比較>



<GLP-1治療薬の情報ルートは?>


情報流通ルートの年齢差(イプソス社)
情報流通ルートの年齢差(イプソス社)

 

  情報流通ルートと年齢について30か国の平均を調べたイプソス社のデータでは、ソーシャルメディアからという回答が45%と、40歳を境に若い世代ではソーシャルメディアより情報を得て、年齢が進むにつれ従来のメディアから知識を得ていることがうかがわれます。

 イプソス社はこのような状況から、著名人やインフルエンサーがとくに若い世代へ向けて、GLP-1治療薬の議論を主導していることを報告しているようです。


 本川裕先生は記事の中で、

① GLP-1治療薬など新しい医療情報の流通について、製薬会社や医療提供者が推進しているというより、オンラインの声によって情報が強まっていること。

② 誤情報や勘違いによる使用者の健康被害を防ぐためには、新しい社会的対応が必要であること。

 この2点を考察の中で述べています。


 

<肥満が深刻な国ほどGLP-1治療薬を知っている>



 2025年10月の時点で、GLP-1治療薬は国民にどれだけ知られているのでしょうか?イプソス社のデータでは、日本は10%と30か国の中で最も低い認知度でした。それに対して肥満が大きな健康問題とされる米国では74%と、英語圏あるいは北方圏の先進国ではかなり高く周知されているようです。

 反対に肥満の健康問題が深刻であってもGLP-1治療薬があまり周知されていないメキシコやチリでは、製薬会社の商機としてとらえることもできると書かれていました。


 

<GLP-1治療薬の周知度の国際比較>



  肥満が大きな健康問題として認識されている先進国では、GLP-1治療薬も広く周知されていることが、グラフにより分かりやすく示されています。2025年10月では、日本ではあまり知られていない状況だったのですね。ということは2026年に入り、一部の著名人や

インフルエンサーの影響により、40歳以下の若者を中心にダイエットの目的で急速に普及してきたことが推察されます。


 どのような薬も主作用に期待して投薬するのが一般的ですが、当然副作用も生じます。そのバランスの中で医師たちは病気の治療の一環として、医師の管理のもと投薬を行います。もし医師でもなく医療の知識に乏しいインフルエンサーや著名人により、治療薬について誤情報が流れた場合は大きな健康被害が生じるリスクがあります。

 

 本川先生のサイトでは「眠れる森の美女」のタイトルを付けた新聞記事が抜粋されていますが、まさしく今日のマンジャロの流通問題を指摘している内容です。ぜひご覧になってください。

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