高齢者の生活機能を評価する
- 康弘 若菜

- 8月9日
- 読了時間: 5分

高齢者を対象とした医療あるいは施設等のケアを進めるにあたり、高齢者総合機能評価(comprehensive geriatric assesment:CGA)が必要とされます。医療介護の臨床現場においては生活機能の面からQOLを改善することを目的として、CGAを利用した総合的な評価が広く普及しています。
在宅医療の場においても、医療介護福祉関係の多職種連携を図る上で基本的なアセスメントツールとして利用されることが多いです。
目次
<どのような臨床現場で必要とされているのか>
<高齢者総合機能評価(CGA)>
<AIを使った簡易CGA基本チェックリストの作成>
<どのような臨床現場で必要とされているのか>
1.医療とくに入院が必要とされる場合
入院時から退院支援にいたるまでQOLアセスメントツールとして利用
2.外来診療
3.介護施設(特養、老健など)
施設入所者の生活機能の評価に利用しケアプランの策定などに利用
4.在宅医療・訪問診療
多職種連携を図る上でもケアプランの策定に利用
5.リハビリテーション(回復期、生活期)
リハビリの目標設定のためにもCGAが標準的に利用
6.要介護認定
認定のための基礎資料として利用
<高齢者総合機能評価(CGA)>
主だった評価項目を表にしました。(AI利用)
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高齢者総合機能評価(CGA)
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① 身体機能(Physical)
・歩行速度
・転倒リスク
・立ち上がり・筋力
・ADL(日常生活動作)
・IADL(買い物・料理・金銭管理)
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② 認知機能(Cognitive)
・記憶力
・注意力
・判断力
・見当識(時間・場所)
・簡易検査(HDS-R、MMSE、MoCA)
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③ 精神・心理(Mental)
・気分の落ち込み
・意欲低下
・不安
・睡眠状態
・GDS(高齢者うつ尺度)
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④ 栄養・口腔(Nutrition / Oral)
・体重変化
・食欲・食事量
・嚥下(むせ)
・咀嚼(噛みにくさ)
・口腔清潔
・MNA-SF(栄養評価)
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⑤ 生活機能(Functional)
・家事の負担
・服薬管理
・外出頻度
・住環境の安全性(段差・照明)
・つまずきやすい場所の有無
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⑥ 社会的背景(Social)
・独居/同居
・相談できる人の有無
・地域活動への参加状況
・社会的孤立(LSNS-6など)
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<AIを使った簡易CGA基本チェックリストの作成>
AI(Copilot)に書かせた高齢者向け簡易CGAシートを作りました。
・日本老年医学会CGA基本チェックリストを利用
・高齢者に分かりやすい簡単な表現
・和楽健美プロジェクトの趣旨に沿った内容を作る
・とくに口腔関連のチャックを含む
・元となる基本チェックリストの質問内容は変えないこと
これらをプロンプトとして実行しました。
評価領域 | チェック項目(最近のようす) | はい/いいえ |
身体機能 | 歩く速さが前よりゆっくりになった | □ はい □ いいえ |
立ち上がる時に手すりや支えが必要になった | □ はい □ いいえ | |
転びそうになったことがある | □ はい □ いいえ | |
食事・着替え・入浴で手間が増えたと感じる | □ はい □ いいえ | |
認知機能 | 約束や予定を忘れやすくなった | □ はい □ いいえ |
同じことを何度も聞いてしまう | □ はい □ いいえ | |
鍵や財布の置き場所がわからなくなることが増えた | □ はい □ いいえ | |
日付や曜日がわからない時がある | □ はい □ いいえ | |
気持ち・意欲 | 気分が沈む日が増えた | □ はい □ いいえ |
外出が少しおっくうになった | □ はい □ いいえ | |
人と話す機会が減った | □ はい □ いいえ | |
夜よく眠れない、または昼間に眠気が強い | □ はい □ いいえ | |
栄養・口腔 | 食欲が前より落ちてきた | □ はい □ いいえ |
半年で2〜3kg以上体重が減った | □ はい □ いいえ | |
食べ物でむせることがある | □ はい □ いいえ | |
口が乾きやすい、噛みにくいものが増えた | □ はい □ いいえ | |
生活機能 | 買い物や料理が負担に感じる | □ はい □ いいえ |
お薬を飲み忘れることがある | □ はい □ いいえ | |
家の中でつまずきやすい場所がある | □ はい □ いいえ | |
一人で外出する回数が減ってきた | □ はい □ いいえ | |
社会的つながり | 一人で過ごす時間が長くなった | □ はい □ いいえ |
相談できる人が少ないと感じる | □ はい □ いいえ | |
地域の集まりに参加する回数が減った | □ はい □ いいえ | |
電話や会話の相手が限られてきた | □ はい □ いいえ |
3つ以上「はい」がある場合 → 生活の変化が始まっているサイン。早めの相談やサロン参加が安心につながります。
5つ以上「はい」がある場合 → フレイル予防(体操・栄養・口腔ケア)を積極的にすすめたい状態です。
1つでも気になる項目があれば → 和楽健美プロジェクトの活動がとても役立ちます。
地域でフレイル予防に利用するチェックリストとしては、生活機能を評価するうえで十分な質問内容を含んでいることと思います。
前回のブログで書かせていただいたフレイルチェックシートの評価を行う上で、こちらのリストがベースラインとなることと考えます。そのほかCGAでは認知機能やADLの評価や、老年期うつ病の評価など多面的な評価項目が必要とされています。詳細につきましては、日本老年医学会のサイト内お役立ちツールからダウンロードすることができます。ぜひそちらをご参照ください。
*日本老年医学会サイト


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