歯科医だから見える老いのサイン④ーオーラルフレイルの評価
- 康弘 若菜

- 6月21日
- 読了時間: 3分
オーラルフレイルは、咬みにくさや食べこぼし、むせや滑舌の低下など機能が低下した状態から機能の低下にいたるまで、概念として4段階にステージを分けてそれぞれ治療の介入や指導方法が異なります。
前回の記事ではその概念や定義について、ご説明させていただきました。
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オーラルフレイルに始まり、さらに進行した病的状態である口腔機能低下症にいたるまでの一連の流れの中で、医療職の方はその症状を理解しフレイルの評価に役立てていく必要があります。しかし未だ正式な評価方法は確立されていないのが現状です。
今回の記事では、オーラルフレイルの評価法について現在まで報告されている方法について、簡単にご説明させていただきます。

目次
<オーラルフレイルの評価の視点>
<実際の評価法>
<オーラルフレイルの評価の視点>
◇ オーラルフレイルは可逆性であり、早期の対応で健常な状態に戻ることができる。
◇ 全身のフレイルと密接な関係がある。
◇ 口腔機能の問題だけでなく、全身的あるいは精神的な問題を含んでいる。
評価には高齢者に特有な心身の予備能力を踏まえ、口腔機能の一面にとらわれず全身的なアプローチが必要になります。口腔機能は、心身あるいは社会的にもっとも多彩な影響が現れる重要な機能です。全身のフレイルが出現する早い段階から、口腔の症状が現れることが多いため、オーラルフレイルを未然に防いだり早期治療を施すことは、全身のフレイルを予防するひとつの手段と捉えるべきでしょう。
オーラルフレイルの方は健常な方と比較して、2年以内に全身のフレイルを発症する確率が2.4倍、4年以内に死亡する確率は約2倍とする報告があります。ささいな口腔機能の変化でも早期に気づいて、全身のフレイルへ移行するのを防ぐことが重要です。

<実際の評価法>
東京大学の飯島らによる、柏市大規模コホート研究の結果から開発された5項目であるOral frailty 5-item Checklist(OFー5)が評価に利用されます。残存歯数減少、咀嚼困難感、嚥下困難感、口腔乾燥感、滑舌低下をセルフチャックシートに記入する方法です。
滑舌低下は舌口唇運動機能の低下を示す指標です。オーラルディアドコキネシスという測定装置を使った評価を行います。


日本歯科医師会をはじめ各都道府県歯科医師会、地域の歯科医師会、行政団体等により独自のセルフチェック表が提示されています。ぜひご参照ください。
また日本歯科医師会では、歯科診療所におけるオーラルフレイル対応マニュアルを作成し、サイトから閲覧が可能となっております。医療介護福祉に携わる方々には、情報共有のためにもご参考にしていただければ幸いです。
次回に続く



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