top of page

フレイルを判定する

執筆者の写真: 康弘 若菜
康弘 若菜
9月6日
読了時間: 2分

 



 フレイルの特徴とは、個人差も大きく影響することから症状が多面的であるといえます。むしろ症候群として考えたほうが臨床的といえるかもしれません。そのため一つの基準をもって高齢者をフレイルと診断することは困難です。国内では高齢者総合機能評価(CGA)を用いて身体機能の低下を指数(Index)で評価する方法が多用されています。フレイルの判定はどのように行われるべきか考えてみます。


<フレイルの判定はだれが行うべきか>

 専門知識を有する医療従事者、介護福祉従事者が個人に対してあるいは集団に対して行います。さらに高齢者本人や施設等のケアを担当する方々との連携や、本人や家族の理解を得ることも必須です。


<いつ判定するか>

 一次予防の考え方としては、多くの高齢者が病気や有害事象の生ずる前からフレイルの判定を行うことが理想です。しかしまだフレイル予防に対する考えが十分に浸透していない現時点では、なんらかの介入が必要となってから判定することが多いです。ようやく行政の行う高齢者の健診や職域健診等でフレイルを判定する診断項目が増えてきました。今後はフレイル予防に対する認知が進み、積極的に医療機関を受診される高齢者の方々が増えてくることでしょう。


<判定後の効果判定はだれが行うべきか>

 原則としてはフレイルと判定した人以外の第三者が行うべきだと考えます。一般健診またはフレイル健診後の医療機関への受診または在宅医療であれば、医師や歯科医師がその判定を行います。施設等であれば多職種の医療従事者の合意をもって効果判定を行います。


 最後にフレイル判定の目的について考えてみます。フレイルを明らかな疾患と捉えてるべきか、それとも正常とは言えないが明らかな病的状態とも言えないグレーゾーンとして捉えるかによって、診断基準とすべきかスクリーニングツールとすべきか解釈が分かれるところです。

 現在フレイルを診療に扱う歯科での関連学会では、口腔機能が衰えてしまったがまだ回復可能な状態をフレイルと定義し、病的状態に陥ってしまった状態を口腔機能低下症として定義しています。そのような観点からすれば、フレイルから機能低下さらにはサルコぺニア等へ移行するリスクの高い高齢者を抽出する、スクリーニングツールとして考えたほうがいいかと考えます。

 今後加齢医学の進歩や治療法の開発にともなって、関連学会の中でも新しい考え方が必要となるかもしれません。より一層の科学的な検証が期待されます。

 
 
 

コメント


bottom of page